小寺卓矢・森の写真館 top_image
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あられ

■先日撮影で森に入った折、午前中は晴れていた空が、昼過ぎ、にわかに暗く曇りだした。

■こずえの向こうの方から「ずずーん、どろろ」と地響きのような音。

■なんだ?と思っていたら、雪が降り出して、それが瞬く間にあられとなった。その振り方の凄まじいこと!

■ぱらららら…。5~7mmほどの丸い雪塊がひっきりなしに落下してエゾマツの枝をたたく。そのあまりの量と勢いに、視界が白く煙ったようになる。

■そうか、さっきの地響きのような音は、雷鳴であったか。

■こんなときはエゾマツの根元で雨宿りを決め込むに限る。

■リュックに詰め込んだチョコレートを少しずつかじりながら、いつやむとも知れぬ真っ白い冬のスコールを眺めていた。

■そうだ。いまおもえば、惜しい事をした。

■こんなときは雨宿りなどせず、薄暗い雪雲にむかって口を大きく開け、あられをいっぱいに頬張ってやればよかったのだ。
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| | 02:45 | コメント(-) | trackbacks(0) | 先頭へ↑

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ワシ/クマ/空

■撮影で、森に来ている。

■いつも歩く小さな沢沿いを散策。重いクラスト状の雪はまだ30センチ以上の深さがあり、歩きにくい。

■細い沢の中ほどに、流れに下半分を洗われるようにして、オジロワシの死骸が横たわっていた。遺骸がまだキツネなどに喰い荒らされていないところをみると、まだ死んで間もないのだろうか。

■黄色く太いくちばしに、鋭くとがった爪。普段は間近に見ることのできない猛禽の最も猛禽たる部分を、すごいものだなぁ…と、まじまじと観させてもらう。

■ところで、いつもならこのあたりにはクマの足跡がペタペタとそこここに残されているはずなのだけれど、今日目にしたのはわずか1頭分のみだった。

■これだけ雪解けが進んだ頃だ。このあたりのクマたちはみな目を覚ましている頃だろう。なんでこんなに足跡がすくないのか…。

■しばらく歩いてくたびれたので、雪原に腰を下ろして休憩。

■目の前のアカエゾマツを見ながら、ふと考える。この一本のアカエゾマツの「表面積」はどれくらいになるのかなぁ――。

■”肺”という機関が肺胞という非常に細かな無数の小胞の集まりで成っていて、その肺胞一つ一つを開きそれぞれの面積を丁寧にトレースしてゆくと、その総面積はじつに60~70平方メートルにもなるらしい…ということを生物の時間に習った。

■アカエゾマツの枝にびっしりと張り付くように生えている細かな針葉を見ているうちに、そんなことを思い出したのだ。

■アカエゾマツなど針葉樹は、肺と同じく、細かな単位面積の小葉を無数に生やすことで凹凸を増やし、日の光を浴びる総体表面積を増やす工夫をしている。きっと目の前のアカエゾマツも、その表面積たるや、僕の想像を絶するほど広いのだろうな…。

■そして、思考は一気にへんな方向へ飛躍する。

■例えば、この日本の国土の総周囲長、つまり海岸線の総延長距離ってのは、どれくらいの長さになるのだろう?

■適当な日本地図を広げて海岸線を丁寧にトレースしてゆけば、大まかな数字は出るだろう。でも、当たり前だけれど、それは全く本当の数字ではない。

■津々浦々の、複雑に入り組んだ入り江の、突き出た岩々の、そのでこぼことした表面の微細な凹凸までもを、どこまでもどこまでも顕微鏡レベルまで細かにトレースして行くならば、じつは、その長さは無限に等しい数字になるに違いない――。

(そもそも海岸線なんてものは常に不定なのだから、正確な総周囲長を測ろうとすること自体がナンセンスだけれど…)。

■ものはついでだ、と、さらにさらに考えを遠くへ飛ばしてみる。

■では、その陸と海との境界をなす岩なら岩の微細な”表面”を、分子レベルまで掘り下げていったらどうだろう。

■じつは、分子レベル、そしてそれをさらに分解した原子・電子レベルまで行くと、それぞれの粒子は粒子間の力で互いに距離を取り合いながらただ「寄り添っている」だけであって、互いに接してなどいない。ぷわぷわと浮いた状態で、規則的に整列しているだけだ。

■つまり、連続していないのだから、連続したものとしての”長さ”など、計りようがない。そこではそもそも”境界”というもの自体が消失してしまう。

■つまり、実態は「浮いている」、言い換えれば「空である」、としかいいようが無い。

■長さをたどっていったとき、無限大の先にあるものは、空だった。

■なるほど。なにがなんでも物事に境界を定め、それを数値化してやろうなどという行いは、まさに「空しい」行いなのかもしれない。空の空、一切は空。そして、色即是空。なるほどな。

■大事なのは、その”境界”なるものを越えたところにあるもの。そして、ついつい境界を求めようとする心の底に横たわっているものへの自覚。そういうことなんだろうな…。

■…と、ここまで飛躍を進めて、はたと、馬鹿なことばかり考えているいる自分の「空しさ」を改めて思う。

■アホなことに時間を費やさず、ちゃんと写真を撮ろう、と思い直したのだった。

| | 11:48 | コメント(-) | trackbacks(0) | 先頭へ↑

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マイタケ

■今朝、撮影のついでに、おととしマイタケを見つけた場所を覗いてみた。すでに季節外れではあるが、一応確認。

■去年は、ちょうどいい頃あいに覗いてみたけれど、まったく出た様子がなかった。もしかしたら今年は出るかもしれないな…とずっと気にかけていたのだけれど、残念ながら今年の秋は本州の取材や仕事が重なり阿寒へはこれなかったので、確かめようがなかった。

■さて、今年はどうだったのかな?枯れたミズナラの根元を覗き込む。

■げげ!そこには、すでに真っ黒く干からびてはいるが、あきらかに巨大なキノコ株が!匂いをかいで見ると、ああ、間違いない、それは芳しいマイタケの香り…。うーん、出てたのね…。

■本州のブナ林でわずかばかりのムキタケとブナハリに舌鼓を打っているいる間に、まんまと巨大なマイタケを逃していたというわけだ…。

| | 11:35 | コメント(-) | trackbacks(0) | 先頭へ↑

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秋田・森吉山より-3

070619moriyoshi-2.jpg

昨夜、車の中で寝ていたら、23:30頃、窓をコンコンと叩かれ起こされた。窓の外で「ちょっといいですかぁ」と、懐中電灯でこちらを照らす人あり。警官だった。そう、職務質問というやつだ。

「旅行中ですか?ああ、北海道からですか。すいませんけど、ちょっと免許書見せてもらっていいですか?」

眠たい目をこすりながら言われるがままに。しかし、うーん、気持ちよく寝ていたのに…。さすがに少し気分が悪い。

じつは以前にも山形県で同様に車の中で寝ているところを職務質問されたことがあった。ただしそれは、ちょうどサクランボ収穫時期で、なおかつサトウニシキ泥棒が頻発し全国のニュース沙汰になっていた時に、こともあろうか、たわわに実ったサクランボ園の傍らで車中泊をしようとした僕の致命的なミスが原因だった(笑)。

しかし今回は、道の駅での車中泊だ。24時間トイレの開いている道の駅では、全国津々浦々、旅行者や長距離ドライバーたちが日常的に車で寝泊りしている。

「町の安全を守るため、不審車両をチェック」とのことなのだろうけれど、場所によっては状況を察して見逃してくれても良いのにな…と内心で思いつつ、警官には「はい、ご苦労様」と言って、再び寝袋に包まった。

で、再度寝入って1時間ほどして、今度は「ごろごろ、どーん!」という轟音で目が覚めた。落雷だ。近くに落ちたみたいだ。気がつけば外は土砂降りの雨だった。車の屋根をバラバラと物凄い音を立てて雨粒が打ち付ける。

待ちわびた雨ではあったけれど、まさかバケツをひっくり返したような豪雨になっていようとは。ごろごろごろ。また雷鳴が響いた。

警官とカミナリ。これは「寝ちゃいかん」ということか…。それからはもう寝付くことも出来ず、うつらうつらとしながら時を過ごし、2時半になったので、森吉山麓の森へ向かった。

森につく頃には雨は小降りになっていた。

ブナの幹、ホオノキの葉、林床のシダがしっとりと濡れそぼり、なまめかしく照る。昨日までと同じ場所なのに、森全体がまるで淡いブルーのフィルターかけたように清々しく、周囲には匂い立つような生気が満ちている。ああ、なんて美しいのだろう。僕は、雨の森が大好きだ。

森の神様は最後にごほうびをくれた。森吉の森よ、有難う。僕はいつもよりもゆっくり歩き、つやつやと輝く草木をめでながら、東北遠征最後の森散策を心ゆくまで楽しんだ。

さ、これから秋田市内へ向かう。明日の朝7時発のフェリーで北海道へ帰る。長い旅だった。家で待つカミさんと二人の娘に、早く会いたい。

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写真は、晴天に輝く森吉の森の木々たち。しらじらしく散策路を歩くのは、セルフタイマーを押してからダッシュしてフレームに収まった某写真家35歳。

| | 16:31 | コメント(-) | trackbacks(1) | 先頭へ↑

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秋田・森吉山より-2

070619moriyoshi.jpg

ようやく待望の雨が来そうだ。

夕方から空に重たい雲が垂れ込めてきた。明日が今回の東北遠征の撮影最終日。なんとか間に合ってくれた…。

本当は、今日撮影にいった森吉山麓にある秋田杉の原生林でも、樹幹の濡れそぼった木々を写真に収めたかったのだが…。

それにしても、今日の秋田は暑かった。日中は30度を越えていたのではないか。

あまりに暑かったのと、これまでの疲れが溜まっていたのとで、今日は撮影を午前中で切り上げ(と言っても、朝3時半から森に入っているのだから、実働時間としては8時間だ…)、森吉山をぐるりと半周回ったところにある阿仁という集落へ。

阿仁は「マタギの里」として名が知られている。以前僕の公式サイトの日記に読後感を書いたことがある直木賞小説『邂逅の森』の舞台にもなった村だ。

ちょっとミーハーな思いが半分、あとは、ゆったり温泉につかりたくて、「打当温泉・マタギの里」へ向かった。この打当地区こそが、物語の主人公の故郷であり、全ての話がここから始まる場所なのだ。

入浴後、ちょっと昼寝をしたあと、温泉のロビー売店に『邂逅の森』が売っていたので、ちゃっかり立ち読みし(笑)、ご当地で感動を新たにしたのでした。

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写真は、朝の奥森吉の森。流れる清流とブナ。

| | 19:25 | コメント(-) | trackbacks(0) | 先頭へ↑

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